買ったのはだいぶ前でほったらかしに。そしたらこの本の改訂版が去年出版されていました。。。出遅れた。
知識が足りない年金について学ぶべくだいぶ前に購入したまま放置。
買って満足してしまったのかもしれません。この長期連休がいい機会だと読みました。
読んでみるとメディアが流している情報が不正確であることを理解できます。
その最たる部分が「国民の半分が未納」と報道される部分。
内訳を掘り下げていくと第1号被保険者の半分が未納、免除されているだけで、純粋に未納の人は全体の2,3%に過ぎない。
はー、なるほど。
他にも「年金が2~3割減る」と報道される部分。
これだけ聞くと年金額が減るのかと受け取れますが、実際に減るのは年金額ではなく所得代替率。この所得代替率の計算に使われる現役世代の名目所得は増える試算なので、所得代替率自体は2~3割下がるけど受け取る年金額(現在の価値に割り引いた額)はそれほど変化しない。
情報源の大元に触れないと真実は分からない。報道内容は冷静に受け止めないとだめですね。
そういった内容以外にこれは有益な情報だと思ったのは以下。
・受給要件10年に短縮されたのは老齢年金のみ。
・繰り下げ受給すると障害年金の対象外に。
・住民税非課税の範囲に収まれば各種負担が減るケースも。
私が年金を受け取るのはまだまだ先の話ですが、知らなかったことが多かったですし、受け取るときに注意すべき点(メリット/デメリット)に気付けたことが収穫です。
それにしても年金は複雑。ちょっと状況が変わるだけで受給可否や大小が大きく異なります。
今年から高校の授業で投資について教えるようになっていますが、投資を合わせてこういった社会保障制度についても教えた方がいいように思えます。
知っているかどうかで保障を受けられるかどうかになりますから。
しかもこれだけ複雑な内容。それを自分で学んでねというのはなかなか酷なような気もします。
冒頭で書いたように改訂版がすでに出ています。新しい年金制度に対応した内容になっているとのこと。
年金は大切なので改訂版も購入して読んでみようと思います。
重複する部分が多々あるでしょうから復習を兼ねてさらりと読めるはず。