エンジニアによる資産運用の軌跡と備忘録

資産運用をする過程で思ったこと感じたことなどつらつら書き残すブログ。

【書評】小飼弾の 超訳「お金」理論

ネットで興味深いタイトルの本が目に留まりついつい購入。

著者 小飼 弾(こがい だん)氏のウェブチャンネルで話してきた内容をまとめた本。ウェブチャンネルやブログで発信された内容を本にすることに関して様々な意見(賛否)がありますが、私自身はこういった本はありがたいと思っています。1冊の本にまとめられていると非常に読みやすいので。

さて、この本を読んで思ったことをご紹介。

■利益剰余金は「株主に分配しろ」が正しい
働いている立場では「従業員に分配しろ!」と思ってしまいますが、剰余金はそもそも株主のもの(会社自体が株主のもの)なので、従業員に還元しろは確かにおかしいですね。持てる側にならないといつまでもこき使われ続けてしまう

■法律の観点からは従業員は消耗品
法律の定義ではそうでしょうけどズバリ言われるとグサリとくる

■駄賃しかもらえない労働者がマネジメントを考える必要はない
あー、これは勤務先の偉い人に読んでもらいたい。企画時点で失敗(大失敗!)なのに、そのしわ寄せで現場が疲弊していても「うまくいく方法を考えろ!」って言ってきますから。

■三流の人材を使って一流のアウトプットをできるのが一流企業
どんな人でもうまく活用して戦力にすることが大事ということですね。言うは易しするは難しの最たるものと私は思います。

■働いたら負けはピケティのr>gが証明している
働いたら負け、r>gは個別に知っていましたが、それがこうつながるとは考えたことがありませんでした確かに。とはいえ、そのためには持てる側になれるよう資産形成が必須なわけですが。働いたら負けだと字面どおりに受け取って資産ゼロの無職のままではどこかで行き詰ります。

■寂れた地方の振興は愚策
自治体を助けるのではなく、そこに住む人に着目してよりよい地域に移れるように支援するのが正しい政策とのこと。地方だと先祖代々受け継いだ~といった問題はありそうですが、全体としてはベターに感じます。

労働組合幹部の報酬を億単位にすれば本気で動く
目からウロコ。労働者と同程度の報酬では本気になって従業員のために動く人がどれだけいるのでしょうか(ゼロとは思いませんが)。毎月徴収される労働組合費にイライラしていたのですが考えが変わりました。待遇改善を約束してくれるなら倍にしてもいいぞ、と。


初めて触れる考え方などがあり、楽しくさらっと読めました。ただ、お金の問題はベーシックインカムにすることで解決する、という話は腹落ちできておらず。今後も何度か読んでみます。

この本と合わせて3冊買っています。それら以外にもまだ読んでいない本があるのですが、ひきつけられる本を見つけるとホイホイ買ってしまいます。これでまた積読が増えていく。。。

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