エンジニアによる資産運用の軌跡と備忘録

資産運用をする過程で思ったこと感じたことなどつらつら書き残すブログ。

奨学金返還の延滞者について調べてみた

奨学金の返還で過払いさせられたニュースが。
私も借りていた身として少し調べてみました(数年前に完済)。

ニュースになっていたのは学生支援機構(旧:日本育英会)の奨学金についてです。奨学金の返済には機関保証か人的保証の2パターンがあります。人的保証の場合は本人および連帯保証人が返済できない場合は保証人が返済しますが、その際は半額しか支払い義務がありませんニュースになったのは、半額しか支払い義務がないのに全額返済を機構側が求めてきた(そして支払った)ことです。

学生支援機構の奨学金を返せない(返さない?)というニュースはちょくちょく目にとまります。そこで、機構のHPで延滞者、無延滞者の属性の調査が示されている資料を見てみました。
(参考:令和元年度奨学金の返還者に関する属性調査結果)

目にとまった部分は以下です。

■延滞者の比率
令和元年度末時点において全体の3.6%に過ぎない(426万人中、15万人)。これだけニュースになっていたのでもっと多いのかと思っていましたが想像をはるかに下回る比率です。

■誰が返済しているか
本人が返済している割合は以下の通り。かっこの数値は本人の親が返済している場合も含めた場合です。
 ・延滞者:73.7%(94.4%)
 ・無延滞者:84.4%(96.0%)
ともに本人が返済しているケースがほとんどでした。延滞者は本人返済がもっと少ないと想定していました。

■本人の年収
400万円以下の比率は以下。かっこ内の数値は200万円以下の比率。
 ・延滞者:83.7%(47.1%)
 ・無延滞者:63.7%(20.0%)
延滞者の方が年収が低い傾向にあります。返済できない理由に経済的に厳しいが一番となっており、年収がそこに直結していると感じます。

■返済義務を知った時期
申し込み手続きを行う前に知っていた比率は以下。
 ・延滞者:50.3%
 ・無延滞者:89.4%
契約内容を読まずに契約を結ぶのは危険です。あとで何を言っても契約書に書かれていたらどうしようもないですから。ちゃんと契約書を読もうよ。。。

延滞者の比率以外は見ても驚きはなかったです。そんなものか、といった印象。メディアで報道されていると大多数だという印象がありますが全然違いますね。報道されている情報に踊らされず、話半分に聞いておいて自分でよく調べる必要があるなぁと思いました。

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